こんにちは、アクアバス企画チームです。ソウル公演の終了直後に後書きを公開してクローズしようと思いましたが、アフター対応及びチームメンバーたちの現実生活が大変で、まとめるまで時間が少々かかりました。
本来、日本語による後書きまでは公開予定がありませんでしたが、海の向こうでラブライバー達がどんな苦労を経験しながらこの企画を進行して、その中にある志について伝えたくて、日本語の後書きも用意しました。この企画を東京から応援してくれるとある韓国人ラブライバーさんと、その方の大事な友人さんから翻訳をいただきました。大事な時間をいただき、誠にありがとうございました。
そして、invenというサイトで、アクアバスチームメンバーたちのインタービューが公開されています。よろしければ、翻訳機能などを利用して読んでみてください。
http://www.inven.co.kr/webzine/news/?news=219141&vtype=pc
팬들에게 추억을 선사한 래핑 버스! 'Aqoursbus' 프로젝트 팀 인터뷰
4월 20일, 21일 고려대학교 화정체육관에서 'Aqours World LoveLive! ASIA TOUR in Seoul' 공연이 개최되었다. 이번 내한 공연은 개최가 결정된 순간부터 각종 팬 프로젝트에 시동이 걸렸는데, 재작년 내한 공연 당시 진행
www.inven.co.kr
バスに用いられたイラストファイルは
https://drive.google.com/u/1/open?id=1FNT9MGv7jN_kYJ7gihNYNYu0E9JwtTed&ssr=1
Aqoursbus artwork - Google 드라이브
drive.google.com
からダウンロードすることができます。
著作者を明記すると利用は可能であり、著作物の変更も可能ですが、営利を目的とするご利用はできません。2次著作物には原著作物同様なライセンスが適用されます。
2番からが皆さんに伝えたい話になりますので、お忙しい方は2番から既読されることをおすすめいたします。
1. 企画の進行についてのお話
12月6日にラッピングバスを企画したので、今日までで140日が流れました。サブカルチャー系ではこのような企画の前例が無かったため、参考モデルがないのが本当に大変でした。
今後、このような企画を考える方々のために、企画を進行しながら感じたことを書いてみました。
リーダー(代表)無しに進行する
私達のチームでは、チームリーダー(代表)を置きませんでした。誰か1人がリーダーを担当するより、メンバー同士で平等に意見を交換し、正解に近い解決策を探す努力をしました。大したことではない案件で長い議論を交わしたこともありましたが、今振り返ってみると、皆で悩んで出した結論はほぼ正しかったと思います。これはおすすめというより、選択の問題です。ただ、私達はそのように進行したので、プロジェクトをここまで引っ張って来ることができたと思います。
進行状況を透明に共有する
リーダー無しに進行しながら、すべての進捗状況について、チーム内で透明性高く共有しようと努力しました。業者とのコンタクト内容とか、どんな計画を考えたかなど、議論内容のほぼ全てを共有し、例えば誰が会議を1回欠席したとしても後の進捗に問題が無い状況を作ろうと頑張りました。
チームメンバーの構成
企画発案者、他の企画に参加した経験がある方、K-POPアイドルファンを兼ねている方、イラスト関連の知識のある方の4人で企画を進めていきました。最初期はイラスト担当者以外の3人から始まりました。
他の企画で経験がある方はある程度年齢を重ねられた方だったので、知見を活かした現実的な話をいただき、プロジェクトを成功に導くべく助言してくださいました。他、告知関連と、企画書の初案を作成しました。
K-POPアイドルファンを兼ねていたメンバーは、アイドルファンとしての視点を提供してくれました。最後アカウントを間違えてTWICEのMVを上げたことがあり、罰として30分間ウルトラ土下座させました。
イラストについて造詣の深い方は、プロジェクトの途中、イラスト検収過程で合流をお願いしました。スターターの3人はイラストについて、どのように修正をお願いすればいいかがわからなかったので、我々の希望を汲んだ上で調整依頼をまとめていただきました。この方は衣装にも詳しく、イラストとアニメとライブ映像を比較し、衣装の検証も担当しました。
企画発案者は、デザインを担当しました。告知の画像、バスのデザイン、現場備品デザインに加え、ファンサイトとSNSのアカウント管理も担当しました。そして今、この文書を書いて、プロジェクトをクローズしています。
余裕を持って行程を設計する
企画の初期段階で、いつからいつまで何を終わらせるという行程を設計するのは当然のことです。特に時間的な余裕は多く持つことをお勧めします。3月1日に募金を締め切る予定でしたが、チーム内部では3月15日を本当のデッドラインとして共有していました。募金の集まるペースが想定より低かったり、そもそもうまく行かなかった場合に備えるためでした。
実際、チケット販売が2月28日に延期されたため、募金受付期間も半月伸びました。もし3月1日が本当の締め切りだったら、チケット販売後から〆切まで猶予が無く、参加を見送る人も多かったと思いますし、その場合最終的には目標額を大きく下回る可能性もありました。
幸いに、内部で設定していたデッドラインは3月15日だったので、募金の受付期間の延長対応を円滑に進めることができ、その間に多くの方々がプロジェクトに参加してくださったおかげで、目標額を上回る金額を集めることができました。
プランBを考えて置く
チケット販売の延期告知の時、「ひょっとして会場が変更されるのでは」という噂がありました。すでにKBSアリーナで開催されることを前提にして、コースや見積もりをしていたので、会場が変わると、新たにコース選定をして見積もりをとらなければならない状況でした。それまでの準備が台無しになる可能性もありましたが、実はもしもの状況に備えて、KBSアリーナと同様に使用される可能性がある会場をいくつか把握し、対処法を考えていました(当時文 https://gall.dcinside.com/m/sunshine/2191601)。最終的に、会場は高麗大学ファジョン体育館に変更されましたが、事前に調べた候補の一つだったので、速やかな対応ができました 。
会場の変更が告知された日、我々は事前に調べていた2つの運行ルート(当時文 https://aqoursbus.tistory.com/4)のうち、校内進入ルートの許可を得ました。が、4月20日の公演当日、状況が変わったためにルート変更を余儀なくされました。この時も、事前に確認していたプランBがあったおかげで、すぐに対応することができました。
会場がKBSアリーナから高麗大学ファジョン体育館で変わったのは、むしろ良い結果を生みました。KBSアリーナとは異なり、ファジョン体育館は決められた円形のルートを循環するだけだったので、バスの経路としても効率的でした。また、経由しなければならない地下鉄の駅が2つ(9号線加陽駅、5号線鉢山駅)から1個(6号線安岩駅)に減り、スタッフ配置をはじめとする現場状況のコントロールがより簡単になりました。しかも駅から体育館までが坂道だったので、そもそもの移動手段としてのバスの必要性も大きくなりました。加えて、チームの速やかな対応によって信頼を獲得できた部分もあり、この対応以降に企画に参加してくださった方々も大勢いました。
デザイン
プロのデザイナーがいなかったため、力が足りない場面が多かったです。プロでも、デザイン専攻でもない人が、このような大きな企画を担当するというのは、かなり負担が大きかったです。不眠や、ストレスもかなり受けました……。Illustratorの扱い方は知らなかったので、Photoshopで苦労しながらすべての作業をしました。最終制作物は、横60,000px程度、容量は12GBにもなりました。自分の力が行き届かず、惜しい部分です。それでも何とか良い結果を出すために、地下鉄駅のアイドル広告、ラッピングバスはもちろん、途中で通過する普通のバスも注視して写真を撮って比較しました。
先日、COEXへ行ったところ、Samseong駅にアイドル広告が多く掲載されていましたが、その中の大半が、我々がインターネット上で見つけて参考資料にと保存したものでした。力不足は実感していたので、参考資料をしつこく集めた気がします。もし再び誰かが同じような企画を立ち上げるならば、その際にはデザイン専攻の人やプロにお願いして任せることをおすすめします。企画の進行とデザインを同時に進めるのは本当に大変でした。
安全確保のプランを立てる
このプロジェクトで一番大変だったことではないだろうかと思います。単にラッピングバスを走らせることは難しいことではありません。しかし、「公式行事で」、「数千人が集まる場所で」、「人を乗せ」、「私有地に入る」ため、信頼性の高い危機管理プランを持って事前協議をしておく必要がありました。
私たちが最初に想定した人員(8人)と、最終的に必要とした人員(27人)には、3倍以上の差がありました。通常運行しているバスではないので、普通のバス停のような立て看板1つで人々を制御することはできません。「どこまで乗れる」「何分を待てばバスが来る」などの案内が必要でしたし、「このバスは無料で乗ることができますか?」など、とんで来るであろう様々な質問にも対応しなくてはなりません。バス内も同様に、安全スタッフが同乗して搭乗者にシートベルト着用案内をする、お客さんが下車した後、すぐに車内を回って忘れ物があるかのチェックをする、などの多種多様な対応が必要でした。実際、我々の予想以上に貴重品や荷物を置いたまま降りる人は多かったです。幸い、車内スタッフが速やかにバス内部をチェックしたおかげで、クレジットカードや携帯電話などを発見・即座に所有者に届けることができました。
このようなプランを立てるために、現場の担当者と2回のオフミーティングを持ち、メールで企画書を送り相談しました。当日のバスの運転手さんとも事前に会って、一緒に現場を見て回り、どのルートでバスが動き、時間はどのくらいかかるのかを確認しました。皆さんが考える以上に、そして我々の当初の想定以上に安全確保には気を遣う必要がありました。
加えて、状況は日々変わります。今振り返ってみると、毎日がジェットコースターのようでした。夜11時にメンバーが帰宅してカカオトークグループに集まり、その日出てきた問題点や懸念点について会議をしました。遅い時間まで結論が出ない場合も多く、気づけば寝落ちしている、というのが日常でしたね。当初考えていた以上にラッピングバス1台を運営するのは大変でした。加えて、人身事故の危険性だけは、どれだけ注意していても常につきまといます。公式側でも事故によるイメージのダウンを心配していました。インプットに比べてアウトプットを保証できないプロジェクトではないかと思います。「ぜひやってみてね」と軽々しくお勧めできる企画ではありません。
2. プロジェクトをクローズしながら
ラッピングバスでファンを乗せて会場まで運ぶというアイデアは、とんでもない思考の流れの中で生まれました。BTS(防弾少年団)ファンたちが、韓国ソウル地下鉄2号線の列車内部をラッピングするという記事を見て、私たちもあんなことをやってみたいと思ったのがスタートです。しかし、地下鉄ラッピングは大金が必要であり、私たちAqoursのファンはBTSとは規模が違います。そこで、費用を押さえるための手法を考え、最終的にラッピングバスに行き着いたのです。
ここから素直な気持ちを打ち明けますと、実際に道路をラッピングバスが通っても、一般人はそこまで大きな興味を持ちませんでした。ただ「オタクキャラクターが描かれたバスが走ってる……キモい……」程度の認識でした。今回の企画は、対外的にはAqoursを多くの人々に広める目的もありましたが、重要な目的は別にありました。
このバスを届けたかったのは路上の一般人ではなく、ファンのみなさんです。最初から知っていました。このバスを、Aqoursのファンである私たちが見て楽しめれば良い、楽しんでもらいたい、と思いました。タイミング良く、ちょうど4月にソウル公演でした。「なら、それに合わせてラッピングバスを運行しよう!」「どこへ?」「KBSアリーナ(ファジョンに変わる前の会場)の近くに!」と考えるようになりました。ここで、過去のAqoursソウルファンミのことを思い出しました。大半のファンが、加陽駅からKBSアリーナまでタクシーに乗って移動していたのです。であれば、今回はこのバスを単に広告用としてではなく、ファンの移動用に運行するのはどうかと思うようになりました。
そうやって、Aqoursバス企画の大きな枠組みが作られたのです。
しかし、すべてのことには正当性が重要です。世の中、良いアイデアがあったとしても、それが、なぜ必要なのかという必然性が欠けていることも多いです。誰もが共感する正当性を付与することで、初めてアイデアを現実に反映することができます。ラッピングバスというアイデアまでは考えましたが、それがなぜ必要なのか、果たして60万円の価値があるのか、というのはまた別の問題でした。私自身、とても悩みました。なぜこのバスを運行すべきか、自分自身をまず納得させなければ、他人を納得させることができない。自分一人すら納得させられなければ、どんなに良いアイデアも一つの妄想で終わります。
まず、移動手段としての役割。これは説明の必要はありません。Aqoursソウル公演に合わせてファンが準備したAqoursのイラストが描かれたラッピングバス。それに乗って現場へ向かう。どんなに素晴らしいだろう。たとえ歩いて行ける距離だとしても、ソウル公演記念として一つの思い出を作るために、並んででも乗る価値があると判断しました。沼津に訪れたことがある方は理解できるのではないでしょうか。Aqoursがラッピングされた東海バスに乗って、あんちゃんの案内放送を聞きながら、内浦へ向かう時間の高鳴る気持ちを。その気持ちを完全に、とはいかなくても、ソウルでも同じように感じてもらえたら本当に幸せかな、と思いました。
しかしそれ以上の理由もありました。このバスを運営することの何が良いのか? 単に韓国のファンにとって良いだけなら、ここまでする必要はありませんでした。
ラッピングバスというのは、本来、広報を目的として運営するものです。そして、上述の通り、路上でこのバスを見る一般人向けへの広報力は0に近いのです。
このバスの本当のターゲットは、海の向こう側に居るラブライバーと、現場に来ている関係者、そしてキャストさんたちです。Aqoursを知ってもらうためではなく、韓国のファンたちがこれほどまでにAqoursを愛しているというアピールでした。
Thank you、FRIENDS !!プロジェクトチームは、最後このように述べました。
日本での公演に自国名義のフラスタを送ったり。日本のイベントに行って○○から来ましたと伝えたり。あらゆる企画を用意したり。何よりも、自国の公演で熱い歓声をあげたりしながら。大好きなラブライブ!に、大好きなAqoursに、親愛なるラブライバーのみなさんに、こう伝えたいのだと思います。それでも私たちは、ここにいるよ。
私たちも韓国だけ抜けたμ's最後のアジアツアーをライブビューイングで見ながら悲しみを感じ、3年前に東京ドームで涙を流した人々と同じです。そして、もう韓国のファンが無視されないように、韓国を少しでも振り返ってもらいたかった。なにか盛大なことを望んでいたわけではありません。ただ、台湾レベルの扱いだけでもしてほしいと思いました。私たちは、人数は少ないですが、韓国には規模やお金以上の何かがあると伝えたかったのです。
「誰よりもAqoursを愛している」。そのメッセージを日本のラブライバーたち、関係者たち、そしてアーティストへ伝える手段として選ばれたのが「アクアバス」でした。
幸いなことに、バスプロジェクトも、そして韓国での他のプロジェクトも成功しました。思ったより波及力が大きかったです。バスのみだったらこれだけ熱い反応はなかったはずです。Aqoursに向けた韓国ラブライバーの愛情が会場でも、日本の映画館でも響き広がり、バスは、その日の光景にスプーンをのせただけです。「韓国のファンたちがラッピングバスを運営した!」と「韓国のファンたちがバスも運営し、UOも回さず、イエッタイガーも無く、ヨーソロード、カナンレール、君ココ、Mirai Ticket、NO.10 レインボー、Thank You Friends!の一斉合唱まで成功した!」の違いは、大きいと思います。みんなの心を込めた他のプロジェクトが成功してくれたおかげで、相乗効果を得て、予想よりもはるかに大きく、私たちの意志を伝えることができたと思います。
アクアバスは企画チームだけが苦労して成功したわけではありません。私たちが考えていなかった部分を探ってくださった公演現場担当者、私たちの意志を海の向こうに知らせるために日本語の翻訳をしてくださった方、アクアバスの存在を知らせるために紹介ページを作ってくださった方もいらっしゃいます。公演当日の体力と時間を消費するという負担にも関わら、参加を快諾してくださった現場スタッフの方々もいらっしゃいます。企画チーム員は現場経験が不足していました。経験したことがない現場の状況にややパニックになった部分もあったかもしれません。しかし、心強い現場スタッフの方々が、様々な経験をもとに仕事をしてくださいました。いきなり現場の状況が変わっても高速適応して進行するという、余裕のある姿まで見せてくれました。本当に、大変お世話になりました。
何よりも、すべての企画の根源には、ラブライバーの皆さんの応援がありました。とんでもないように見える企画でしたが、信じてくれた方々のおかげで、無事進行することができました。途中多くの大変なことがありましたが、皆さんが応援してくれたおかげで、全ての懸念事項をクリアして、成功させることができました。現場の担当者との初ミーティングで、半分冗談で「ここまで進んでたのに、だめだ!、とは言えないな」という発言が出たこともありました。ハンドルがいくら良くても、エンジンが故障した場合、バスは出発することができません。皆さんがプッシュしてくれたおかげで、ここまで来ることができました。
そんな皆さんへの感謝の気持ちを乗せ、アクアバスは正常に運行されました。スポンサーになった皆さんから頂いた680万ウォン(=約68万円)が無駄にならないように、1,000万ウォン以上の効果を出すことができるように努力しました。それが、私達ができる最大の恩返しでした。
一部の人たちは公式やキャストさんたちが、他の企画については話したり動画を上げたりしましたが、アクアバスについては何も無かったので寂しい、みたいな意見もありました。
しかしながら、それは大事なことではありません。現場に訪れた海外ラブライバーたちがバスを見て、その方がTwitterを使って全世界にこのバスの存在を広めてくれたのが大事です。Aqoursにも私たちの意志が伝わったかなと思います。何よりも私たちが夢のような2日間を楽しむことができました。それなら、よかった、と思います。
この記事を最後にアクアバスのドアを閉じます。
絶対、次の機会があるでしょう。
機会があれば、また訪れることができますように。
カムサハムニダ!